米の消費量はピークの半分以下。厳しいお米農業の現実
2021年10月3日
お米の消費量が減っていると叫ばれていますがどのくらい減っているのかご存知でしょうか。お米農家の現実をぜひ知ってもらいたいです。
お米の消費量が減っている
お米の消費量は年々減少しています。国民1人・1年あたりの米の消費量は、昭和37年度がピークで118,3kgでしたが平成28年には54,4kgまで減少しており、ピーク時の半分以下となっています。
お米の消費量が減っている原因
お米の消費量が減っている原因として、以下のような原因が考えられています。
- 食事の多様化でパンや麺類を食べるようになったこと
- 少子高齢化や人口減
- 単身世帯や共働き世帯の増加でご飯を炊く割合が減り、コンビニや外食を利用する機会が増えた
お米の値段も下がっている
小麦やお酒など多くの食品が年々値上がりしていますが、一方でお米の値段は下がっています。玄米60kgあたりの値段は平成5年に23,607円だった値段が令和3年には13,255円と1万円以上下がっています。そのため農家だけでは食べていけず、副業で農家をやっている兼業農家が多くなっています。
農業には補助金出るんでしょ?という方がいましたが、法人でなければ補助金が出ません。収入の低い個人の農家が法人にするメリットはなく、補助金ももらえません。
参考:農林水産省
農家の数も減っている
水稲作付農家数は平成7年に2,302,000戸だったのが平成27年には940,000戸と、6割近く減っています。高齢化も進んでおり、平均年齢は66.8歳となっています。稲作農家では採算が取れないので自分の子どもには農家を継がなくていいと言っている農家も多く、後継者も減っています。
地産地消が大事
コロナウィルスの影響で一時的にスーパーからお米が消えました。今後も農家は減り続けるでしょうが一気にお米の需要が高まった時にも十分な供給ができなくてはなりません。
海外ではロシアが小麦の輸出の停止を発表したり、アメリカで食肉工場が停止したりと混乱が起こりました。海外で食糧不足が起こると自国優先となり輸出制限がかけられてしまいます。
この混乱を経験し、これからは食料を外国産に頼るのではなく日本の食料自給率を上げることが必要になってくるのではないでしょうか。農家も消費者も幸せになれる社会が求められています。当サイトではおいしく楽しくお米を食べてもらえる情報を発信し、食の大切さを一緒に考えていきたいと思っています。
パンを米粉にしたり色々工夫できるね。
コメント